折形礼法につきましては
折形教室で学んだこと、既存の書籍から学んだことを
復習をこめて書いてみたいと思います。
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折形とは、紙幣や贈り物を和紙で包むときの礼法のこと。
折り紙は、折形が遊戯用として派生したものですが
折形は、単に「おり方」ではなく、
その根底に込められている本来の意味を礼法として伝えているものです。
歴史は古く、室町時代に武家故実として確立されました。
江戸時代に、故実家である伊勢貞丈が、
それまで伊勢家に代々お家の秘伝として伝えられてきた作法を
包みの記と結びの記で詳しく伝え、
のちにそれら二つをまとめた『包結図説』によって
一般の民に広められていきました。
明治、大正の初めまでは、「折り目正しさ」や
「相手を思いやる心」「礼の心、感謝」が、根底に込められている折形は
女性の嗜みとして、また一般教養の一つとして学校で教えられていました。
戦後は、徐々に遊戯性のある折り紙のみが広まり
折形は教科書からも消えていきましたが、現在、復元普及されてきています。

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包みには、贈る相手、贈るもの、季節などにより、いろいろな形があり
自然界、生命に対する畏敬の念、相手を想う真心が
美しい「かたち」としてあらわれています。
そこが魅力です^^